parole Jouet

見たり聴いたり、嫌だったり素敵だったりな小品文

2015-01-01から1年間の記事一覧

緑化

暖かいねと笑う裕福な穏やかさがあった、おそらくひと月ほど前を思っては、汗でへばり付く服をはたはたと扇ぐ。バスを待つのにぼうっとしていると、風に吹かれて緑が次々と頭上から落ちてくるのが見える。ぱた、ぱた、と鳴るのが聞こえ、葉の重さを感じる。…

5月4日 東京文フリにて

ふりっぱんとせぐめんと 今回の冊子はナオイさんが表紙を手掛けています。 詳細についてはサークル主、夜空のブログで見るが易し。 通販有。よろしくお願い致します。 これまでで計三回の寄稿となり、出来としては今回が一番かと思われます。直せる部分はま…

戯れ

しばし大人しくしようなどと思ってみたり、五月 その緑鮮やかなのを人は紅葉ほど喜ばない恨めしさに、別れ その錯覚から目を覚ました興奮と憤りに無の振りをし、あなたの声 君は台風の目だという言葉に笑む夜、昼間は夏を、夜には秋を、明日の雨を、ひたすら…

職場より

週末は、久しぶりにラジオを録りたいと思っています。そんなわけで、帰ってしまおうかという気持ちと、ここでやっておかなければ大変なことになるわという気持ちがせめぎ、こんなことをしたためているに至ります。

空白より

1、心情の大きな変化を確実な形に。 2、決めることを決めもせず都会への出陣のため切り詰めた生活を。 3、仲の良いわりに初めての対顔と、絡みのなかったわりに楽しく喋る良い心地。 4、泣くも笑うも一番の振り幅を好んだ場所で精一杯に。 5、亡くなった祖父…

強欲

てふてふという文字のままの似合う蝶が、菜の花と間違えるような振る舞いをする頃、身体を守るか、春を装うか、そんなことばかり朝には悩みます。冷たい風に吹かれても、雨が花を濡らしにきても、電車を降りて家までの道を歩き始める頃にはよく晴れている日…

うっぷん

鬱憤を溜めるのは得意でも吐き出すともう止まらないから溜めても出さないそれが理想しかし人がそうしていたら愛のある不愉快を感じる(好意のあることを前提に)なぜでしょうね、こういうことってありますよね、ああそうだねでも私はね、そうかそういう風にも…

告知

文学フリーマーケット、四月に金沢、五月に東京、金沢、訪れたい土地。五月の東京開催文フリ、寄稿の予定にあります。詳細は追ってお知らせをいたします。

温泉

三連休。私は温泉に訪れました。 ひどく寒い季節、雪の道にややもすると一生をここで諦念したいと願ってしまうのではと思われるほど、しかしその景色と心は賞翫に値するもので、落ち着かないのは旅の楽しい証拠。 二〇を越えれば時間の早くなる老いを笑い草…

【第5回】ただいまここ❐らじお

【第5回】新しい職場・映画・成人式【再掲】 【第5回】新しい職場・映画・成人式【再掲】: ただいまここ❐ラジオ

寒中見舞い

猫の被り方を忘れた人のたくさんいるフロア無駄無く広大な敷地、伴いやはり人の多さ慣れない作業、気遣い、心意気軽率な不安程度の仕事“女性の活き活きした職場”バスに揺れる道のり大人しい降雪は恐ろしい静けさ、予感する嵐嵐、不慣れの心から変化していく…